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その見積もり、本当に適正?リフォーム費用で損しないための基礎知識

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見積もりの内容、ちゃんと見ていますか?
リフォームを検討すると、まず出てくるのが「見積もり」。
でも、内容をしっかりチェックせずに契約してしまう方も少なくありません。
実は、見積もりの中には“損する落とし穴”が潜んでいることもあるんです。
この記事では、初心者の方でもわかりやすく「見積もりの見方」や「注意すべきポイント」、そして「適正な費用感」について1級建築施工管理技士の現場監督・福田がポイントを詳しく解説します。

見積もりを取る前に知っておきたい!リフォーム費用の基本構造

「本体工事費」と「諸経費」の違いとは?

見積書を見ると、まず「本体工事費」と「諸経費」に分かれていることが多いです。
諸経費は工務店によって割合が異なりますが、全体の10〜20%程度が目安。
ちなみに、山中木材では諸経費を全体の5%に抑えています。

本体工事費解体、木工、内装、水まわりなどの直接工事費
諸経費設計料、現場管理費、運搬費、仮設費、申請費用など

工事費の“相場感”がわかる方法

複数社の見積もりを取ることで、相場から大きく外れていないか確認できます。
※以下は目安です。

ユニットバス交換約80〜150万円
システムキッチン入れ替え約100〜180万円
外壁塗装(30坪の場合)約80〜120万円
※山中木材で足場込みにて対応可能な価格として記載しています。

簡単チェック!施主のための見積もり確認ポイント

見積もりは工務店によって記載のスタイルが異なります。たとえば、山中木材ではリフォーム特有の不確定要素に備え、あえて「一式」表記を用いることがあります。そのため、金額や内容に疑問がある場合は、書面だけで判断せずに遠慮なく質問することが大切です。

以下は、見積もりをチェックするときの参考になるポイントです。

チェック項目内容チェック欄
工事項目がある程度分かれているか「一式」でも工種ごとの内訳があるか?
数量・単価の根拠が聞けば説明されるか書面上に明記されていなくても説明を受けられるか?
諸経費の総額に納得できるか諸経費は一式でも、その中身について説明してもらえるか?
使用する材料について確認できるか標準仕様やグレードについての説明があるか?
追加費用の可能性が説明されているか「開けてびっくり」パターンに備えて理解しているか?
工期と支払い条件について説明があるか契約書に記載される内容について事前に確認できているか?
担当者からの説明が丁寧か質問に対して誠実な対応があるか?

書面に全てが書かれていなくても、「聞けばちゃんと説明してくれるかどうか」が大切です。
不安を感じたら、遠慮なく確認してくださいね。

見積もりをもらったら、まず確認したい3つのポイント

① 工事項目が細かく明記されているか

「○○工事 一式 200万円」など、ざっくりしすぎている見積書は要注意。
作業内容や使う材料が明記されているか確認してくださいね。

② 単価や数量に不自然な点がないか

たとえば、クロス貼り替えが"100m²"と書いてあっても、実際の壁面積と合っていないことも。
数量や単価の根拠をチェック。

③ “一式”表記のままになっていないか

「一式」は工務店によっては、相見積もり対策や現場の不確定要素に対応するためにあえて使われることがあります。
書面に細かく記載されていなくても、説明を受けて内容に納得できるかが大切です。

現場監督 福田からのアドバイス①

見積書は“契約書の原型”でもあります。あとから「そんなはずじゃなかった」を防ぐためにも、内容はしっかり確認してくださいね。

実はよくある!“損する見積もり”の落とし穴

追加工事でどんどん高くなるパターン

最初は安く見せて、契約後に「これは別途です」と言われるケースも。

(例)
コンセント移設が含まれていない
脱着費(既存設備の取り外し)が別途

相場より安すぎる工務店の裏事情

価格が安すぎる場合、人件費を削っていたり、下請けに丸投げで品質にばらつきがあることもありますよ。

現場監督 福田からのアドバイス②

高すぎても問題ですが、安すぎるのも注意。価格には理由があります。比較するときは内容も一緒に見てくださいね。

相見積もりのときに気をつけたい比較のコツ

<当社施工事例>

金額だけで判断しない!仕様と内容をチェック

たとえば、同じ「システムキッチン交換」でも次のようなケースがあります。
金額だけでなく、仕様やオプションの有無も比較ポイントですよ。

販売価格内訳
A社(販売価格110万円と記載)定価150万円のキッチン+造作収納付き
B社(販売価格80万円と記載)定価90万円のシンプルなキッチン

見積書だけでなく、打ち合わせ内容も比較対象に

担当者の対応、提案力、工事中の対応方針なども総合的に判断してくださいね。

現場監督 福田からのアドバイス③

同じ金額でも“中身”が違うことはよくあります。「なんとなく安いから」で決めないようにしてください。

安心できる工務店・リフォーム会社の見極め方

見積書の内容から信頼度がわかる?

丁寧に説明してくれる会社は、工事も誠実なことが多いです。
逆に、質問をはぐらかす会社は要注意ですよ。

事前説明やフォロー体制もチェック

主なチェック内容
契約前に細かい仕様を確認できるか
工事中の変更点があれば都度説明があるか
アフター対応についての説明があるか

現場監督 福田からのアドバイス④

「ここに頼んでよかった」と思えるかどうかは、最初の説明でほぼ決まりますよ。

FAQ:よくある質問

Q1. 見積もりは何社くらい取るのがベスト?

A. 2〜3社程度が目安です。多すぎると比較が複雑になり、少なすぎると判断材料が足りません。

Q2. 値引き交渉ってしてもいいんですか?

A. 内容に納得した上で、「この部分は予算オーバーなので調整できますか?」と相談するのはOKです。

Q3. "一式"表記が多いのですが、それって悪いこと?

A. 一概に悪いとは言えませんが、中身が説明できるかどうかが重要です。

Q4. 仮住まいや荷物の一時保管費用って入ってますか?

A. 見積もりに含まれていないケースもあります。必ず事前に確認してください。

Q5. リフォーム補助金を活用したい場合、どうすれば?

A. 工務店に「補助金対象になるか」「申請サポートがあるか」を確認してください。

まとめ:見積もりは“価格”より“中身”を見よう

リフォームは人生の中でも大きな買い物です。
だからこそ、見積もりの内容をしっかり把握し、納得した上で進めることが大切です。
価格だけに目を奪われず、内容・提案・会社の姿勢を見極めて、後悔のないリフォームを目指してくださいね。
リフォームは“人と人との信頼関係”がものをいいます。
良いパートナーと出会うためにも、見積もりは大事な第一歩です。

この記事を書いた人

福田 雄一郎[現場監督/1級建築施工管理技士]

工務部では部長としてリフォームを中心に現場管理をメインに担当しています。本ブログでは「私自身がリフォームをするのであればこうする」という視点でみなさまに役立つ情報を紹介していきます。よろしくお願いいたします。