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【戸建住宅編】カビ臭い、結露びっしょり…そんな家には共通点がある?最適解のリフォームも紹介
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目次
カビや結露の悩み、放置していませんか?

今回も本記事では、1級建築施工管理技士の現場監督・福田がポイントを詳しく解説します。
「押入れがカビ臭い」「冬の朝、窓がびっしょり濡れている」。そんな悩みを抱えるご家庭、実は少なくありません。特に築年数の経った戸建て住宅では、家の構造や性能が今の気候に合っておらず、湿気や結露の被害が出やすくなっています。
カビや結露は不快なだけでなく、健康被害や家の寿命にも関わる問題。だからこそ「リフォームによる根本改善」が重要なのです。本記事では、原因の共通点と、実際に効果のあるリフォーム方法を詳しくご紹介します。
カビや結露がひどい家に共通する3つの特徴

①築年数の古い家に多い「断熱不足」
昔の住宅は、断熱材が薄かったり、隙間が多かったりするため、外気温の影響を受けやすい構造です。その結果、室内外の温度差が大きくなり、結露の発生につながります。特に冬場は、窓や壁の内側が冷たくなりやすく、そこに室内の湿気が触れて水滴に——まさにカビの温床です。
②気密性の低さと換気の不備
「うちは昔ながらの木造だから通気性がいい」と思っていても、それが原因で室内の湿度が適切にコントロールできていないこともあります。また、24時間換気が導入されていなかったり、使っていても適切に機能していなければ、空気の流れが滞り、カビの原因に。
③窓まわり・北側部屋の構造的な弱点
窓のサッシがアルミ製で断熱性が低い、北側の部屋が日当たり悪く湿気がこもりやすい——こうした「構造的な弱点」も、カビや結露が集中する要因です。
現場監督 福田からのアドバイス①
カビや結露は“気合いで掃除”しても根本解決しません。まずは「家のどこが弱点になっているか」を見極めるのが第一歩です!
リフォームで根本解決!おすすめの対策とは

[1]内窓(二重窓)リフォームで結露を大幅軽減
既存の窓の内側に樹脂製のサッシを追加する「内窓(二重窓)」は、室内外の温度差をやわらげ、結露の発生を大幅に抑えます。断熱効果・防音効果もあるため、コスパの高いリフォームとして人気ですよ。
費用感 |
1ヶ所あたり8〜20万円程度 [施工期間]1日で設置完了することがほとんど |
[2]外壁・屋根の断熱改修で室温差をコントロール
外張り断熱や屋根断熱のリフォームにより、家全体の温度差を緩和できます。これは結露だけでなく、夏の暑さ・冬の寒さにも効果がある“根本対策”です。
費用感 |
「50万〜150万円(規模による)」というのは、断熱改修だけを行う場合のおおよその目安です。 これに外張り断熱や外壁の貼り替えまで含めると、規模にもよりますが、350万〜400万円ほどかかるケースもあります。 また、サッシの性能によっては結露が気になることもあるので、内窓(二重窓)とのセットでのリフォームがおすすめです。 |
[3]第一種換気 or 換気設備の見直しで湿気コントロール
現在の換気がうまく機能していない場合は、換気扇の増設や、第一種換気(熱交換型)の導入を検討してください。湿気を逃がしつつ、冷暖房効率も維持できるのが特長です。
費用感 |
10〜40万円前後。こちらも上記と同様に内窓(二重窓)とのセットでのリフォームがおすすめです。 |
現場監督 福田からのアドバイス②
断熱と換気、この2つをセットで見直すと、体感が劇的に変わりますよ!
意外と盲点?カビの温床になりやすい場所と改善策

①床下の湿気対策(防湿シート・調湿材など)
床下は湿気がこもりやすく、放置すると土台や大引きにカビ・腐食が発生することも。防湿シートや調湿材の施工は見えない部分のリスク対策として有効です。
費用感 |
15万〜40万円前後が一般的ですが、状況によって大きく変わることもあります。たとえば、以前六畳二間を改装した際には、床下地から畳まで全面的にやり替えて約60万円かかりました。下地の腐食がかなり進んでいたため、その分費用が増えました。 |
②収納や押入れの通気性改善
押入れやクローゼット内に空気がこもると、衣類や布団にカビが…という事例も多く見られます。通気口の設置や可動棚にすることで空気の流れを確保し、カビ発生のリスクを抑えます。
③乾きにくい洗濯環境の動線を改善
室内干しが多い家庭では、湿気が家にこもりやすくなります。ランドリールームの新設や、除湿機能付き換気扇の導入で対策が可能です。
現場監督 福田からのアドバイス③
カビは「見える場所」より「見えない場所」にこそ注意!押入れや床下は、ぜひ一度点検してみてください。
気になる費用と施工の目安

リフォーム内容 | 費用感 | 施工期間 |
---|---|---|
内窓(二重窓) | 約8〜15万円/1ヶ所 | 半日〜1日 |
換気設備の見直し | 約10〜30万円 | 1〜2日 |
外壁・屋根断熱改修 | 約50〜150万円 | 数日〜1週間 |
床下防湿・調湿対策 | 約15〜40万円 | 1〜3日 |
FAQ:よくある質問

Q1. なぜ北側の部屋はカビが出やすいの?
A. 日当たりが悪く湿度が下がりにくいため、気温差で結露が発生しやすくなります。
Q2. 「24時間換気」があるのにカビが生えるのはなぜ?
A. 換気経路が確保されていない、フィルターが詰まっているなどで機能していない可能性があります。
Q3. 内窓と断熱リフォーム、どちらを優先すべき?
A. まずは「窓まわり」からの対策が効果的です。内窓が最も費用対効果が高いケースが多いです。
Q4. DIYではできませんか?
A. 市販の結露防止シートなどもありますが、根本的な改善にはプロによる施工が必要です。
Q5. リフォーム補助金は使えますか?
A. 断熱・換気リフォームは補助対象となることが多いので、自治体や施工会社に確認してみてください。
まとめ:原因を断てば、カビや結露は怖くない
カビや結露の悩みには、必ず“原因”があります。それを知らずに表面的な対処だけしていると、何度でも繰り返すことに…。
リフォームによって「断熱」「換気」「構造の弱点」を見直せば、住まいの快適性は大きく変わります。健康被害や家の劣化を防ぐためにも、ぜひ早めの対策をおすすめします。
現場監督 福田からのアドバイス④
住んでいる人が「なんかおかしいな」と感じる場所こそ、改善のヒントがあります。お気軽にご相談ください!
この記事を書いた人

福田 雄一郎[現場監督/1級建築施工管理技士]
工務部では部長としてリフォームを中心に現場管理をメインに担当しています。本ブログでは「私自身がリフォームをするのであればこうする」という視点でみなさまに役立つ情報を紹介していきます。よろしくお願いいたします。