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帰省で気づく実家の老朽化!親世代のための安心リフォームチェックリスト

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実家に久しぶりに帰省すると、「あれ?この部屋こんなに古くなってたっけ?」と驚くことがありますよね。床がギシギシ鳴ったり、トイレの段差でつまずいたり、お風呂が冬は寒すぎたり…。親は普段から住んでいるので気づかないかもしれませんが、子世帯の目には意外と老朽化がはっきりと映るものです。

今回はそんな“気づき”をきっかけに、親世代の暮らしをより安全・快適にするためのリフォームチェックリストをご紹介します。 今回も本記事では、1級建築施工管理技士の現場監督・福田がポイントを詳しく解説します。

はじめに:帰省が“気づき”のチャンス

多くの方が年に数回しか帰らない実家。

普段は見過ごしてしまう小さな劣化や不便も、久しぶりに帰ることで「あれ、これ大丈夫かな?」と気づくきっかけになります。 特に親が高齢になってくると、身体的な変化や判断力の低下も加わり、暮らしにくさが健康や安全に直結するケースも。

大事なのは、そういった気づきを「次に帰った時に話そう」ではなく、行動につなげることです。

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【チェックリスト】あなたの実家、大丈夫?

当社によるリフォーム前のお宅

[1]建物の安全性をチェック

参考イメージ:外壁のヒビ割れ
チェック項目チェック欄
・外壁にヒビが入っていないか?屋根の塗装が剝げてないか?
・基礎や柱に腐食・傾きがないか?床が抜けそうになっていいないか?
・雨漏りの跡やシミが天井や壁にないか?

現場監督 福田からのアドバイス①

特に木造住宅の場合、築30年を超えると見えない部分の劣化が進んでいることがあります。シロアリ被害や雨漏り跡はプロの点検を受けるのがおすすめです。

[2]生活動線・バリアフリーをチェック

<当社施工事例>
チェック項目チェック欄
・トイレやお風呂に段差が多くないか?
・廊下や玄関に手すりが付いていないか?
・開き戸が重くて開けづらくなっていないか?

現場監督 福田からのアドバイス②

段差や手すりは、将来の介護にも大きく影響します。早めにバリアフリー対応しておくと、結果的に費用を抑えることにもつながりますよ。

[3]設備の老朽化をチェック

参考イメージ:古いガス給湯器
チェック項目チェック欄
・給湯器の使用年数は10年以上では?
・水道管がサビたり漏れたりしていないか?
・照明やコンセントがグラグラしていないか?

※参考費用感

給湯器の交換20万〜40万円
電気まわりの修繕数万円〜10万円程度

[4]ニオイ・湿気・カビをチェック

参考イメージ:浴室扉のカビ
チェック項目チェック欄
・押入れの中や床下がカビ臭くないか?
・窓枠や壁に黒ずみがないか?
・換気扇が正常に動いているか?

現場監督 福田からのアドバイス③

カビや湿気は“健康被害”に直結する部分です。放っておくと家の寿命にも関わります。断熱・気密・換気のバランスを考えたリフォームが大切です。

[5]セキュリティ・防犯面をチェック

チェック項目チェック欄
・鍵が古くて壊れやすくなっていないか?
・窓やサッシの閉まりが甘くなっていないか?
・人感センサー付き照明やカメラがあるか?

実家のリフォーム、どこまでやる?優先順位の考え方

参考イメージ:軒から雨漏りしている後

実家のリフォームは、すべてを一度にやると負担が大きくなります。以下のように、優先順位をつけて考えるとスムーズです。

1. 命や健康に関わる部分→ 雨漏り、段差、カビ
2. 毎日使う設備の老朽化→ 風呂・トイレ・給湯器
3. 将来に向けた備え→ 手すり設置・断熱・間取り変更

DIYで対応できることもありますが、基本的にはプロに見てもらうことで安全性が高まります。

親世代が乗り気でない時は?伝え方のコツ

<当社施工事例>

親世代は「まだ大丈夫」「今さら面倒」と思いがちです。
そんなときは、以下のような声かけをしてみてください。

「もっと快適に過ごしてほしいから」
「私たちが手伝うから、一緒に考えよう」
「将来の介護になった時に、安心してもらえるように今やっておこう」

費用の一部を子どもがサポートすることで、親の抵抗感が下がることもあります。

補助金・助成金を活用しよう

高齢者の住まいの改修には、以下のような補助制度が活用できます。

■国の「長寿命化リフォーム補助金」
■地方自治体の「バリアフリー改修支援」
■介護保険制度による住宅改修費(上限20万円)

市町村によって制度が異なるため、まずは自治体のホームページを確認し、施工業者にも相談してみるのがスムーズです。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 実家の点検だけでもお願いできますか?

A.はい、点検だけでも対応している業者は多くあります。見積もり無料の会社も多いです。ただし、「無料点検」をうたって不安をあおり、高額な工事を契約させようとする悪質業者も一部存在します。説明に不審な点があったり、契約を急がせるような場合は、その場で契約せず、複数の業者に相見積もりを取ることをおすすめします。

Q2. 築40年の実家ですが、建て替えとリフォームどちらが良いですか?

A.土地や構造によりますが、部分リフォームで十分なケースも多いです。耐震診断をすると判断しやすいです。ただし、古い住宅では基礎の劣化や構造体の痛みが激しい場合もあるため、大規模な補修や追加費用が発生する可能性もあります。将来的な費用や住まい方のビジョンも含めて、複数の専門業者と相談しながら比較検討することが大切です。

Q3. バリアフリー化ってどんなことをするの?

A.段差解消、手すり設置、滑りにくい床材への変更、引き戸への交換などが基本です。

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Q4. 親がリフォームを嫌がる時はどうすれば?

A.「一緒に住む可能性もあるかも」とか「孫も来やすくなるね」など、前向きな話題をきっかけにすると効果的です。

Q5. 断熱リフォームっていくらくらいかかりますか?

A.窓だけなら1か所5万円〜、外壁までやると100万〜300万円程度が目安です。

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まとめ

今の気づきが、親の将来を守ります 久しぶりの帰省で感じた違和感や不安は、放っておかずに「行動のきっかけ」としてぜひ活かしてください。親世代にとっても、今のうちにリフォームすることで安心感が高まり、健康的な暮らしを続けやすくなりますよ。

実家リフォームは、親のためであり家族全体の安心のためでもあります。少しの変化が、大きな安心につながることを知っていただけたら幸いです。

この記事を書いた人

福田 雄一郎[現場監督/1級建築施工管理技士]

工務部では部長としてリフォームを中心に現場管理をメインに担当しています。本ブログでは「私自身がリフォームをするのであればこうする」という視点でみなさまに役立つ情報を紹介していきます。よろしくお願いいたします。