こんにちは。現場監督・福田です。 ユニットバスのリフォームを検討するとき、多くの方が「何を基準に選んだらいいの?」「どこを見れば失敗しないの?」と悩まれます。実は、ショールーム見学をうまく活用することで、後悔のないユニットバス選びができます。
本記事では、実際のショールーム見学で必ずチェックしたいポイントや、見落としやすい盲点、見学を最大限に活かすためのコツまで、初心者でも分かりやすく解説します。
今回も、1級建築施工管理技士の現場監督・福田が現場目線で詳しくアドバイスします。
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はじめに――ショールーム見学で失敗しないために
<出典:トクラス>
ユニットバスは各メーカーでサイズやデザイン、機能が豊富。カタログだけでは分からない使い心地 やリアルな質感 は、ショールームで直接見て、触ってこそ実感できます。
「思ったより狭かった」「掃除が大変だった」「実物を見ておけばよかった…」といった後悔も少なくありません。
せっかくのリフォーム、納得いく選択のために、ショールーム見学を活用してください。
ユニットバス選びでよくある“後悔”とその原因
・実際に使い始めて「サイズ感が違った」「またぎが高くて使いにくい」 ・掃除のしやすさや素材の違いをよく知らずに選び、不満が残る ・シャワーや水栓のデザインがイメージと違い、がっかり ・収納やオプションを追加しすぎて予算オーバーに ・ドアや手すりの位置が暮らしに合わなかった
現場監督 福田からのアドバイス①
ショールームでは、“家に帰ったときの生活動線”をイメージしながら実際に動いてみてください。特に浴槽への出入りや、洗い場のスペース感は、必ず体感してください。
見学前に準備しておくべき3つのこと
①自宅浴室のサイズを測る 間取りや現在のユニットバスのサイズ、天井高をチェック ②家族構成や使い方を整理する 小さなお子さんや高齢者がいる場合はバリアフリー仕様も検討 ③予算と希望の優先順位を決めておく デザイン・掃除のしやすさ・断熱・オプション機能など何を重視するか
現地で必ずチェックしたい“絶対比較ポイント”
<当社施工事例>
浴槽の形・素材・またぎ高さ
・実際に浴槽へ入って「またぎやすさ」「足の伸ばしやすさ」を確認 ・素材によって掃除のしやすさや断熱性が違う(例:人工大理石/FRPなど)
現場監督 福田からのアドバイス②
またぎ高さはカタログ数値だけでなく、実際に試してみるのが一番です。将来的なバリアフリー化も考慮して選ぶと安心ですよ。
床の質感と掃除のしやすさ
<当社施工事例>
・すべりにくさ・柔らかさ・冷たさなど、実際に裸足で触れてみる ・水はけやカビにくさもポイント ・汚れやすい目地がないか、掃除が簡単か
壁パネル・天井のデザインと実用性
<当社施工事例>
・パネルの柄や色だけでなく、質感や手触りもチェック ・掃除のしやすさ・カビの生えにくさ ・照明位置や明るさの体感
シャワー・水栓金具の使いやすさ
<当社施工事例>
・デザインだけでなく、操作性や高さ調整のしやすさも確認 ・節水シャワーの水圧や「止水ボタン」の有無など、使い勝手も体験
換気・暖房・乾燥などの設備オプション
<当社施工事例>
・浴室乾燥機や暖房機能が必要か、設置位置・音・操作方法など ・室内干しや冬場のヒートショック対策に便利 ・オプション追加の費用感も事前にチェック
手すりや収納の位置と大きさ
・手すりの有無・高さ・取り付け位置はバリアフリーにも重要 ・シャンプーや小物の収納棚のサイズ・数・位置も生活動線に合うか要確認
ドアの形状と開閉方法
・引き戸/開き戸/折れ戸など、動作のしやすさ・掃除のしやすさ ・水はけやゴミ詰まりしにくい構造か ・ドアの開閉で洗面所と干渉しないかチェック
ショールーム見学で「盲点になりやすいポイント3選」
①浴室サイズの実感と家庭のスペースへの落とし込み
ショールームでは広く感じることが多いので、「自宅の浴室の広さ」と見比べてイメージしてくださいね。 模型や図面を持参すると失敗が減ります。
②カタログと現物の違いを見極める
写真と実物で質感や色合いが大きく異なる場合も。 特に壁パネルや浴槽カラーは、実物を見ると印象が変わります。
③オプション品の価格・グレードアップの罠
オプションを追加しすぎると、あっという間に予算オーバーに。 標準仕様との差や、将来のメンテナンスコストも確認してください。
現場監督 福田からのアドバイス③
メーカーショールームのアドバイザーにも遠慮せず質問してくださいね。“本当に必要?”と思うオプションは、その場で“なぜ欲しいか”を家族で話し合うのがコツです。
ショールーム見学を100%活かすための5つの質問
<当社施工事例>
[質問1]このモデルの標準仕様は何ですか? [質問2]オプション追加で何が変わりますか? [質問3]掃除やお手入れがしやすいパーツはどれですか? [質問4]実際の設置工事で注意点はありますか? [質問5]保証やメンテナンス体制は?
見学後に比較・検討する際のチェックリスト
チェック項目 チェック欄 ■家の浴室に入るかサイズを再確認する □ ■価格・オプション内容・保証期間を比較する □ ■実際に体感して納得できたかメモを見返す □ ■家族や専門家の意見も聞いて再検討する □
FAQ――よくある質問
Q1. ショールーム見学には予約が必要ですか?
A. 基本的に予約をおすすめします。ゆっくり見学でき、専門スタッフから個別に説明も受けられます。
山中木材では、現場調査後に限り、メーカーショールームの予約を代行しています。その際は事前に寸法や必要な情報をメーカーへ共有するため、スムーズに打合せが進められます。
Q2. 費用感はどれくらい見ておけばいいですか?
A. 標準的なユニットバス交換(工事費込み)は80万~150万円程度が目安です。オプションやサイズアップで費用が上がる場合も多いので、必ず見積もりを確認しましょう。
Q3. 実際の色や質感はカタログと違いますか?
A. 実物は光の当たり方や質感が写真と違って見えることも多いです。色や手触りは必ず現地で確認しましょう。
Q4. どのメーカーのショールームに行くべきですか?
A. 主要メーカー(TOTO、LIXIL、パナソニックなど)は一通り回って比較するのがおすすめです。それぞれ特徴や強みが異なるため、違いを体感してください。
Q5. ショールームで決めたあと、すぐ契約しないといけませんか?
A. その場で即決する必要はありません。いったん持ち帰って家族と相談し、複数メーカーやプランを比較することが後悔しないコツです。
このとき、リフォーム会社経由でショールーム予約をしておくと、打合せ内容がメーカーから共有されます。そのため、持ち帰った後の仕様検討や見積もり反映がスムーズに行えるというメリットがあります。
まとめ 納得のユニットバス選びをするために
ショールーム見学は「失敗しないユニットバス選び」のための最大のチャンスです。 自分の生活に合ったちょうどいい仕様を見つけるために、実物にふれ、分からないことは遠慮なく質問し、しっかり比較してくださいね。 ユニットバス選びは、家族みんなの快適な毎日につながります。焦らず、納得できるまで情報収集と比較を続けてください。現場監督としても、現物確認と事前相談をおすすめします。