仕事が終わって帰宅してからも、料理に洗濯、掃除と、共働き夫婦の毎日は本当に息をつく暇もありませんよね。そんな忙しい毎日の中で家のリフォームを検討し始めたのなら、それは単に古くなったものを綺麗にするだけでなく、「日々の家事の時間を減らす」ための絶好のチャンスです。
今回は、初期費用を少しかけてでも導入することで、毎日の家事を劇的に楽にし、夫婦のゆとり時間を生み出してくれる「神設備」を5つ厳選して紹介します。どれも実際に導入した方から「もっと早くやればよかった!」と声が上がるものばかりです。
今回も本記事では、1級建築施工管理技士の現場監督・福田が毎日の生活を劇的に楽にするポイントを詳しく解説します。
[1]玄関のタッチレス電子錠
<当社施工事例>
まず一つ目は、玄関のタッチレス電子錠です。保育園のお迎え帰りや、週末のまとめ買いをした後など、子どもを抱っこしたり両手に荷物を抱えたりしている状態で、カバンの中から鍵を探し出すのは本当にストレスですよね。タッチレス電子錠なら、カバンやポケットに専用のリモコンキーを入れておくだけで、ドアのボタンを押す、あるいはドアに近づくだけで鍵が開きます。毎日の「鍵どこだっけ?」という玄関前でのバタバタから解放されるメリットは計り知れません。
玄関ドアのリフォームは、今のドア枠の上に新しい枠をかぶせる「カバー工法」というやり方が主流です。これなら壁を壊すことなく、たった1日で工事が終わります。ドアごと新しくすれば断熱性や防犯性もアップしますし、費用はドアのグレードにもよりますが、約15万円から50万円程度が目安になります。
<関連記事>玄関ドアの交換で防犯&断熱性アップ!カバー工法で失敗しないドア選びと施工のポイント
ただ、そこまで費用をかけられない場合や、ドア自体はまだ綺麗で使えるという場合には、今のドアの室内側の鍵(サムターン)に両面テープなどで後付けできる、電池式の電子錠(スマートロック)という選択肢もあります。これなら壁の中に電気の配線を通す大掛かりな工事が不要なので、費用も数万円程度に抑えられます。
<出典:SwitchBot>
最近では、この後付けタイプでもスマートフォンと連動できる製品が主流になっています。例えば「SwitchBot(スイッチボット)」や「SESAME(セサミ)」といった製品が有名です。これらは手軽に設置でき、穴あけ工事も不要です。専用アプリを入れたスマホを持っていれば、BluetoothやGPSの機能を使ってドアに近づくだけで自動的に鍵が開く「ハンズフリー解錠」が可能です。また、老舗鍵メーカーが手がける「SADIOT LOCK 2(サディオロック2)」のように、オートロック機能や鍵のしめ忘れ通知機能を備えた製品もあり、防犯面でも大きな安心感を得られます。電池が切れる前にはスマホへ通知が来る仕組みですが、万が一の際も手動の鍵で開けられるため、締め出される心配もありません。
[2]キッチン・洗面のタッチレス水栓
<当社施工事例>
二つ目は、キッチンや洗面台のタッチレス水栓です。ハンバーグをこねて手がベタベタな時や、外遊びで泥だらけになった手を洗う時、蛇口のレバーを触って汚してしまうと、後からそこを掃除する手間が増えてしまいますよね。手をかざすだけで水を出したり止めたりできるタッチレス水栓にすれば、水栓まわりが汚れにくくなり、毎日のサッと拭き掃除だけで綺麗を保てます。
また、泡がついた手のままでも簡単に水を止められるので、水を出しっぱなしにすることが減り、自然と節水できるのも嬉しいポイントです。
ただ、通常の水栓からタッチレス水栓に変更する場合、一般的にはシンクの下にコンセントを新設する電気工事が必要になるケースが多いです。コンセントがないために導入を諦めてしまう方もいらっしゃいますが、実は「乾電池式」のタッチレス水栓も各メーカーから販売されています。これなら電気配線工事が不要で、今ある水栓を交換するだけの工事で手軽に設置できるため、リフォームで人気があります。電池の寿命も単1電池などの使用で約1年ほど持ちますし、電源式のものと違って停電時でも普段通り機能を使えるというメリットもあります。
電源式の場合でも乾電池式の場合でも、キッチンの水栓を最新のものに交換する工事なら、部品代と工事費を合わせても10万円前後で実現できます。電源式を選んで停電した時に水が使えなくなるのではと心配される方もいますが、手動で水を出すように切り替える機能が必ずついているので、いざという時でも安心してください。
[3]高断熱な樹脂サッシ + 複層ガラス(内窓)
<出典:YKK AP>
三つ目は、窓の断熱リフォームです。特に、今ある窓の内側にもう一つ窓を取り付ける「内窓」の設置をおすすめします。冬の忙しい朝、窓にびっしりついた結露を拭き取る作業は時間も手間もかかって本当に嫌になりますよね。内窓をつけて窓を二重にし、さらに熱を伝えにくい樹脂製のサッシと複層ガラスを組み合わせることで、外の冷気が室内に伝わりにくくなり、結露を劇的に減らすことができます。
1カ所あたり数万円から10万円程度で設置でき、工事も1窓につき数時間で終わります。冷暖房の効きが格段に良くなるので、毎月の光熱費を節約できるという大きなおまけもついてきます。現在は国や自治体からの補助金制度も充実していることが多いので、お得に導入できるチャンスでもあります。
<関連記事>内窓リフォームで冷暖房効率アップと結露防止!費用相場と失敗しないポイント
現場監督 福田からのアドバイス①
結露をそのままにしておくと、窓枠の周りにカビが生えるだけでなく、壁の中の木材まで腐らせてしまう原因になります。家を長持ちさせるという意味でも、窓の断熱対策はリフォームの際に最優先で検討してほしい部分です。
【ちょっと寄り道:足元の冷え対策には「浮造りの無垢床」を】
内窓で部屋全体が暖かくなったら、足元にも少しこだわってみませんか。私が特におすすめしたいのが「浮造り(うづくり)」 という加工を施した無垢材の床です。木の年輪の硬い部分を残して、柔らかい部分を少し削り落とすことで、表面に自然な凹凸を作ります。この凹凸があるおかげで足の裏に心地よくフィットし、冬でもヒヤッとしないんです。
さらに、もともと表面に凹凸があるため、子どもがおもちゃを落として傷をつけてしまっても、普通のツルツルしたフローリングより圧倒的に傷が目立ちません。お手入れに神経質にならなくていいので、精神的な負担を減らしたい共働きのご家庭にこそ、ぜひ取り入れてほしい床材です。
<関連記事>【床リフォーム】無垢材の床は冬冷たい?暖かい?木材のプロが教える「足元がヒヤッとしない」理由
[4]深型食洗機
<当社施工事例>
四つ目は、キッチンの深型食洗機です。システムキッチンを新しくする際、食洗機を標準仕様の「浅型」にするか、オプションの「深型」にするかで迷う方はとても多いです。しかし、共働きで洗い物の時間を減らしたいなら、迷わず深型を選んでください。
浅型の場合、お皿やコップは洗えても、大きなお鍋やフライパン、まな板までは入りきらないことが多く、結局手洗いの手間が残ってしまいます。深型であれば、一日分の食器から調理器具まで一気にまとめて洗うことができます。「あと少し予算を削りたいから」と浅型にして、結局使い勝手が悪くて後悔するケースを何度も見てきました。浅型から深型への変更はプラス5万円〜10万円程度の差額で済むことが多いので、ここは絶対に妥協しない方が良いポイントです。
[5]ガス乾燥機(乾太くん)
<当社施工事例>
最後は、ガス衣類乾燥機の「乾太くん」です。洗濯物を干す、そして乾いたら取り込むという作業は、家事の中でもかなりの時間を取られますよね。乾太くんを導入すれば、洗濯機から取り出した衣類をそのまま上に入れるだけで、約1時間でコインランドリーのようにフワフワに乾きます。天候や花粉を気にする必要がなくなり、夜遅くに洗濯をしてもすぐに乾くので、週末にまとめて洗濯するストレスからも解放されます。
ガスを利用するため、洗面所に新しくガスの配管を引く工事や、湿気を外に逃がすための排湿管を壁に穴を開けて通す工事が必要になります。すでに家にガスが通っていても、設置場所の近くにガス栓がない場合は増設工事が必要です。本体価格と工事費を合わせると大体20万円〜50万円ほどかかりますが、家事の時間を1日30分短縮できると考えれば、数年で十分に元が取れる投資になります。
現場監督 福田からのアドバイス②
乾太くんを設置する際、洗濯機の上に専用の台を置いて設置するのが一般的ですが、位置が高くなりすぎて洗濯物の出し入れがしにくくなることがあります。リフォームの機会に洗面所のレイアウトを工夫して、造作の棚を作り、使いやすい高さに設置することをおすすめしています。
よくある質問(FAQ)
続いて、リフォームを検討し始めたばかりの方がよく抱く疑問についてお答えします。
Q1. 内窓をつけると部屋が狭く感じませんか?
A. 内窓は今の窓枠の奥行き(窓台)を利用して取り付けるため、部屋の中に大きく出っ張ることはありません。視覚的に狭く感じることもほとんどないですし、もし窓枠の奥行きが足りない場合でも、専用の部材を少し足すだけで綺麗に納めることができます。
Q2. 水回りの設備だけを部分的に交換することはできますか?
A. もちろんです。キッチンだけ、洗面台だけといった部分的なリフォームは頻繁に行われています。ただし、水栓だけをタッチレスに変えたいといった場合、古い洗面台やキッチンに最新の部品が適合しないこともあります。また、設備を新しくする際に周りの壁紙や床の汚れが目立ってしまうこともあるので、周りの内装も一緒に綺麗にするかどうか、打ち合わせの際によく相談してみてください。
Q3. どれから手をつければいいか迷ってしまいます。優先順位の決め方はありますか?
A. まずはご夫婦で「今の家事で一番ストレスに感じていること」を話し合ってみてください。毎日の食器洗いが嫌なら食洗機、冬の寒さや結露掃除が負担なら内窓といったように、一番解消したい悩みに直結する設備から予算を割り振っていくと、満足度の高いリフォームになります。
現場監督 福田からのアドバイス③
リフォームの見積もりを取る時は、どうしても目に見えるデザインや設備のグレードに目が行きがちですが、「掃除のしやすさ」や「メンテナンスのいらなさ」という視点を持つと、10年後の満足度が全く違ってきますよ。
まとめ
今回は、共働き夫婦の毎日を楽にするリフォームの神設備を5つご紹介しました。どれも数万円から数十万円の初期費用がかかりますが、日々の家事の時間を減らし、心と体のゆとりという「時間」を買うための投資だと考えれば、非常に価値のあるものばかりです。
リフォームは、これからの生活をどう変えたいかを形にする大イベントです。予算とのにらめっこになることも多いですが、目先の安さだけで判断せず、毎日の暮らしがどう快適になるかを想像しながら、自分たちにぴったりの設備を見つけてくださいね。リフォームで生まれたゆとりの時間で、ご家族との団らんや自分の趣味の時間をゆっくり楽しんでいただけたら、私たち現場の人間としても一番嬉しいです。